Blog記事一覧 > 7月, 2026 | 岡山市・備前西市駅・南区西市 じゅん整骨院の記事一覧

足底腱膜炎やテニス肘、アキレス腱炎といった腱・靭帯の障害は、安静や一般的な物理療法で軽快するケースが多い一方、「何をやっても改善しない」「一時的に楽になってもすぐ再発する」という難治性の経過をたどる症例が一定数存在します。
この背景には、単なる急性炎症ではなく、組織の微小損傷が繰り返される中で修復プロセスそのものが停滞してしまう「慢性腱症(Tendinopathy)」と呼ばれる病態が関与している可能性があります。
慢性化した腱組織では、炎症細胞の関与が乏しくなる一方で、コラーゲン線維の配列の乱れや微小血管の異常増生といった構造的な変化が生じていることが、エコー観察によって確認できる場合があります。
じゅん整骨院(岡山市南区)では、こうした難治性の腱障害に対し、触診や問診だけに頼らず、超音波画像検査(エコー)による客観的な病態把握を前提とした上で、拡散型圧力波「ショックマスター」を用いた施術を行っています。

上の画像は、実際の臨床の場でエコーを用いて病態を評価している様子です。腱・靭帯障害の評価では、単に「痛い場所」を触診で特定するのではなく、画像上で以下のような所見を確認することが重要になります。
これらの所見を踏まえ、「なぜその部位に過負荷がかかっているのか」という機能解剖学的な視点での分析を行うことが、単なる対症療法ではなく根拠に基づいた施術方針の決定につながります。

拡散型圧力波療法は、圧縮空気によりピストンを加速させ、アプリケーター先端で発生した衝撃エネルギーを組織内へ放射状に伝播させる物理療法です。
収束型(体外衝撃波)と異なりエネルギーが広範囲に拡散する特性を持つため、筋・筋膜から腱の付着部まで、比較的広い範囲の病態に対応できる点が特徴です。
臨床的には、大きく2つの作用機序が想定されています。
1つは疼痛伝達物質(サブスタンスP等)の減少と、痛覚を感知する自由神経終末への物理的な作用による除痛効果です。これにより、長期間にわたり中枢に記憶された慢性疼痛の悪循環を遮断することが期待されます。
もう1つは、組織修復・再生の促進です。圧力波による物理的な微細刺激が、血管新生因子の放出を促す刺激となり、局所の血流改善と再血管化を通じて、代謝が停滞していた慢性腱病変の修復プロセスを再起動させる可能性が示唆されています。
実際の施術では、エコーで確認した病変の深さや感作状態に応じて、空気圧(Bar)と周波数(Hz)を調整しながら照射を行います。画一的なプロトコルではなく、病態に合わせたパラメータ設定を行うことが、施術効果を左右する重要な要素です。
照射時には特有の響くような痛みを伴うことがありますが、これはエネルギーが病変部に適切に到達している指標の一つとして、患者様の反応を確認しながら出力を調整しています。

物理療法による組織への刺激は、あくまで修復プロセスの「引き金」であり、実際の組織再構築(リモデリング)は、材料となる栄養素が体内に十分供給されていて初めて進行します。分子栄養学的な観点からは、以下のような栄養素が腱・靭帯組織の修復と関連することが一般的に知られています。
こうした栄養素の充足度を確認せずに物理療法のみを繰り返しても、修復に必要な材料が不足していれば、期待した経過をたどらない可能性があります。
当院では、施術方針の説明とあわせて、こうした栄養学的な視点からのアドバイスも行っています。ただし、個々の栄養状態の評価には血液データ等に基づく詳細な確認が必要であり、本記事の内容は一般的な生理学的知見の紹介にとどまるものです。

組織の再構築には一定の期間を要するため、拡散型圧力波による施術は通常1週間に1回の頻度で行い、4回〜6回を1クールとして経過を観察します。1回の照射時間は部位により異なりますが、目安として5分〜10分程度です。照射後には一時的に発赤や腫脹が生じることがありますが、これは組織修復過程における反応の範囲内と考えられています。
腱・靭帯の慢性障害は、「時間が経てば良くなる」という受け身の経過観察だけでは、構造的な変化が残存したままになるケースがあります。エコーによる病態の可視化、拡散型圧力波による組織修復プロセスの再起動、そして栄養学的な内部環境の整備という3つの視点を組み合わせることで、根拠に基づいた論理的な施術方針を組み立てることが可能になります。
長引く痛みや繰り返す腱障害でお悩みの方、医学的根拠に基づいた確かなアプローチを求める方は当院までご相談ください。
2026年6月9日(火)および6月16日(火)の2日間、ダイヤ工業株式会社(岡山県岡山市南区)と岡山県立岡山南高等学校との産学連携特別授業に、じゅん整骨院院長として特別講師を務めさせていただきました。会場はダイヤ工業株式会社本社オフィスです。
同校との連携授業は本年で7年目とのことで、これまでは「モノづくり」をテーマとした授業が中心だったそうです。今回はその発展形として、地元・岡山で活動する柔道整復師を特別講師に迎える形式が新たに実現し、私にお声がけをいただきました。
ダイヤ工業株式会社は、全国の施術現場や柔道整復師との連携ネットワークを有しており、そのネットワークを活かして学校教育の場と柔道整復師の現場をつなぐ橋渡し役を担いたいというご趣旨で、今回の企画をお声がけいただきました。私自身、公益社団法人岡山県柔道整復師会に所属する立場としても、この趣旨に賛同し、登壇させていただいた次第です。
柔道整復師という国家資格について、整形外科や整体院との違いを含めてご説明し、実際の患者事例を交えながら仕事内容を解説しました。
あわせて、当院で日常的に使用している超音波画像観察装置(エコー)を用い、生徒さん自身の足関節などをその場で観察していただく実習を行いました。
スポーツをする学生さんにとって身近な「ウォーミングアップ」をテーマに、体験型の授業を行いました。
| 実施日 | テーマ | 主な内容 |
|---|---|---|
| 2026年6月9日(火) | 柔道整復師の仕事とは | 柔道整復師の役割解説、エコーを用いた関節観察実習 |
| 2026年6月16日(火) | 正しい身体のケア | ウォーミングアップの実践指導、体験型授業 |
ダイヤ工業株式会社のプレスリリースで紹介されていた感想の一部を、要旨としてご紹介します。
このような声をいただけたことは、私自身にとっても、柔道整復師という仕事の魅力を次世代に伝える意義を改めて実感する機会となりました。
黒川 純(じゅん整骨院 院長)
ダイヤ工業株式会社のプレスリリースでは、今後も学校・現場・地域社会をつなぐ地域連携・教育支援を継続していく方針である旨が述べられています。
本記事の授業日程・登壇背景・生徒さんの声に関する情報は、ダイヤ工業株式会社プレスリリース「【岡山南高校×ダイヤ工業】7年目の「産学連携」授業が進化!メーカーが架け橋となり、高校生へ現場のリアルを伝える特別授業を実施」(PR TIMES、2026年6月24日13時00分配信)に基づいています。
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000516.000060537.html