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”骨折”したらすぐに”整形外科”に行って”レントゲン”を撮ってもらう!
というのが一般常識ですが、実は整骨院・接骨院でも骨折の判断、整復、固定、施術(リハビリ)までを一貫して受けることができます。
「え?でも”レントゲン”撮れないじゃん!」なんて思うかもしれませんが、確かに10年以上前までは臨床症状や所見から骨折の判断を行なっていました。
しかし、最近では整骨院でも超音波画像検査(エコー)を導入し、骨折を判断できるようになっています。
当院でも約9年前からエコーを導入し、骨折や靭帯損傷などの判断を行っています。もちろん、骨折の可能性を示唆した場合は”整形外科”の医師と連携し、患者さんにとってベストな施術を行っています。
ちなみに、小学生の突き指や捻挫の多くは裂離骨折を伴っていることも多く、早期に適切な判断が必要になるのですが、このような小さな骨折はレントゲンではなかなかうまく写らないこともあります。
エコーでは、このような小さな骨折も見つけれる場合も多いのです。
突き指した、足首を捻った(捻挫)、肉離れかも?、めっちゃ腫れてるなどの症状は、お早めに当院までご連絡ください。
”超音波画像観察装置(エコー)”の最大の特徴は、患部を動かしながら観察できることです。
レントゲンでも動かしながらの撮影はできますが、レントゲンでは骨しか捉えることはできません。
しかし、エコーであれば骨、関節、神経、筋肉、膜組織、脂肪組織など様々な組織の動的観察が可能です。
エコーで患部を観察することによって、骨折の判断率の向上、組織損傷の正確な判断、組織修復の経過観察など、特に裂離骨折や肋骨骨折はレントゲンよりも判断率が高いのが特徴的です。
さらに慢性病態においても、有用性は高かく、神経や筋間、脂肪組織をはじめとする組織の滑走性低下の判断や血流速度変化、組織変性の有無などの判断にも有用です。
つまり、急性外傷から慢性病態まで幅広く活用することができるのです。
岡山市にあるじゅん整骨院では、エコーにて突き指や捻挫、肉離れの病態を把握しております。このようなお怪我をされた方はまずはご連絡ください。
超音波画像検査装置”エコー”では、レントゲンではみえない多くの骨折を判断できます。
例えば、いわゆるヒビ(不全骨折)。ヒビはレントゲンでは仮骨が出てくる7〜10日後にしか確認することができません。しかし、エコーであれば急性期でも判断可能な場合があります。
また、若年者に発生するコーレス骨折という前腕部の骨折。特に若木骨折と言って骨が折れずに少し曲がってしまった場合、レントゲンではなかなか把握しづらいです。
しかし、エコーであれば、骨折線は確認できませんがpronater signと言って、方形回内筋という筋肉の厚さが増大するため骨折と判断できます。
他にも肘関節内の骨折であれば、posterior fat pat signやsail signという特徴的な所見によって骨折を判断することができます。
このように、エコーでは骨折線を直接確認できなくても骨折を判断することができる場合があります。
もちろん、レントゲンのように全体像を把握することは難しいですが、局所の詳細な病態を把握する上では非常に重要な所見を確認できます。
”突き指”って昔から軽視されがちなんですが、前にも書いたように子供の突き指は高確率で骨折を伴っています。
しかもレントゲンでは写らないような小さな骨折なので、「整形外科に行ってレントゲン撮ってもらったから大丈夫!」ではないんですね。
そのぶん、エコー(超音波画像検査)であれば細かな骨折も観察することができますので、当院ではエコーで骨折がないか丁寧に観察しています。
さて、突き指の固定について今日は深掘りしようと思います。
一般的に突き指をしたときに行う固定方法には、テーピング、アルフェンス(白いスポンジのついた鉄の板)、自着包帯、サポーターなどです。
しかし、これらの固定方法は、突き指した患部を的確には固定できません。
テーピングは隣の指と一緒に固定するバディテープという方法で固定しますが、指の曲げ伸ばしはできます。
アルフェンスは、患部の関節だけを固定すことは難しく、手のひらや場合によっては手首まで固定されることもあります。また、側方動揺性への固定はあまりできません。
自着包帯やサポーターは全体的に患部を覆うことができて巻いた瞬間は安心感があるのですが、とても患部が動いてしまいます。
また、テーピングやアルフェンス、自着包帯、サポーターは、そのままお風呂につけることができないので、いちいち外さないといけません。
そこで当院では、とある特殊な材料を使用して、突き指をした患部だけをちゃんと固定しています。
つまり、固定範囲は最小限だけど、しっかりとした固定ができる。
そして何よりそのままお風呂に浸けてもOK!だし、もちろん洗い物をしてもOK!ということ。
また、固定具は薄くて小さいので邪魔にもなりません。でも、関節はちゃんと固定することができます。
そもそも突き指は、靭帯の損傷です。
靭帯の修復には、特に急性炎症期においては断裂部が離開しないようにすることと、急性炎症を速やかに沈静化させることが重要なため、少なくとも急性炎症期だけでもちゃんと固定をしておかなければなりません。
固定がおろそかだと、靭帯がゆるゆるになったり、腫れが残ってしまうこともあります。
ですから、突き指はちゃんとした固定が非常に重要となるのです。
突き指した際には、時間外でも構いませんからまずは当院までご連絡ください。
「”膝の軟骨”がすり減ってるから膝が痛い‥」という患者さんがよくおられます。
レントゲンで関節の間が狭くなっていると、骨がすり減っている状態でみるからにそこが痛そうに思うかもしれません。
でも、軟骨には神経がないので軟骨がすり減ったとしても痛みは出ません。
さらにいうと、レントゲンで関節の間が狭くなって軟骨がなくなった人でも、痛みが出ていない人はたくさんいます。
じゃ、何が痛みの原因なのか?ということなんですが、その原因は様々です。
神経や筋肉、滑膜、脂肪組織といった組織が痛みの原因となっていることがあるのですが、レントゲンは骨しか写すことができないので、レントゲンだけでは痛みの原因を見つけることができないのです。
そんな時はエコー(超音波画像検査)が有用です。
先ほどの組織を観察できるだけでなく、動的撮影と言って患部を動かしながら撮影することができるので、実際に痛みが出る動きをしながら撮影することで痛みの原因を特定することができます。
もちろん、必ずすべての原因を特定できるわけではありませんが、それでもエコーから得られる情報は非常に多いため、原因をある程度特定することが可能です。
ちなみにエコーでは骨、軟骨、筋肉、腱、靭帯、神経、血管、膜組織、脂肪組織などを観察することができます。
そのため、先ほどの膝の痛みについても、レントゲンでは軟骨がすり減っていることくらいしかわかりませんが、エコーにて脂肪の動態や神経の滑走、筋肉の状態などを確認することで、痛みの原因を明確にできる可能性があります。
こうして痛みの原因がはっきりとわかれば、施術も自ずとやるべきことが明らかになります。
当然、当院ではエコーだけの所見に頼るわけではなく、基本的には臨床症状や徒手検査などで徹底的に病態を突き止めています。
しかし、中にはそれだけでは病態が不明瞭なこともあるため、そのような場合にはエコー検査を行なっております。
また、臨床症状や徒手検査だけではわからない、もしくはより詳細な病態を確認するという意味でエコー検査を行うこともあります。
どこに行っても原因がわからない、なかなか症状が改善しないとお悩みの方は、まずはお気軽に当院までご相談ください。
”中学生の膝の痛み”といえばオスグッド・シュラッター病です。
オスグッド・シュラッター病とは、成長期にお皿の下にある骨(脛骨粗面)が飛び出た部分で痛みが生じるもので、成長軟骨部分の炎症が主な病態とされています。
しかし、この部分の痛みは全てオスグッド・シュラッター病ではありません。
先日、陸上部(高跳び選手)の女の子が来院されました。
話を聞くと2週間前に高跳びの練習をしていて、踏み込んだ際に左膝前面に痛みが発生。整形外科にかかると、レントゲンを取った後、エコーにて患部を観察して軽度のオスグッド・シュラッター病との診断されたそうです。
部活の先生に伝えたところ、部活の顧問がたまたま当院に以前来院したことがあったため当院を紹介してくれたとのこと。
お母さん、お姉ちゃん、妹で来院。患者はお姉ちゃん。
痛みのある部位を口頭で聞くと、自分の左膝を指差し、オスグッド・シュラッター病で痛みが出る辺り(脛骨粗面)が痛いとのこと。
膝関節の運動痛はなく、脛骨粗面の膨隆、腫脹、熱感、圧痛はない。膝蓋腱にも圧痛はなし。この時点でちょっと「?」と思ったので、患者さんに痛みを再現してもらうように言うと…
ふと立ち上がり、片足立ちをして「先生、こうすると痛いです」と。さらにケンケンをして「ケンケンするともっと痛いです」と教えてくれました。
さらに、もう一度詳しく痛みが出ている部分を確認したのですが、やはり痛みが出ている部分に変わりはありませんでした。
そこで、当院でもエコー検査と同時に、私が押したら痛い部分(圧痛)があるかどうかなどを詳細に確認していったところ、患者さんが訴えた部分に圧痛はなく、その2cmくらい下に強い圧痛があったんです。
「なるほど!」私はわかったんです。追加で痛みが増強する違う動きや検査で痛みを確認させていただくと、痛みを再現することができましたので病態を的確に判断することができました。
患者さんには、「オスグッド・シュラッター病もあるかもしれないけど違う病態もあって、そっちの病態の方がいまの痛みには強く関与しています」と説明しました。
そして施術を行うと、ものの数分で片足立だけでなくケンケンでの痛みも消失しました。
病態把握は重要です。病態把握を見誤ると結果はでません。今回は、まさにそんな症例でした。
ちなみに、中学生や高校生でスポーツをしているとどうしても蛋白質や鉄が不足しがちです。不足すると怪我からの回復も遅くなりますし、他の様々な症状が出る可能性があります。
当院では、そのような理由から栄養指導もさせていただいております。
膝の痛み、放置されてないでしょうか?いつかよくなる…。そのうち痛みが少なくなる…。そう思って様子を見ていても一向に良くならない。そしてマッサージやストレッチ、湿布をしてもよくならない。
そんな方はたくさんおられますが、私はよくこう言います。
「3日たって良くならなければ、それは自己回復能力を超えた組織損傷があるのですぐに施術を受けて下さい」と。
痛み初めて3日以上たっても、まだ痛みが続いているのであればお早めにご連絡ださいね。
歩いても痛む”足首の捻挫”の多くは、靭帯損傷を伴っていることが多く、中には裂離骨折を起こしていることもあります。
しかし、レントゲンでは小さな骨折や靭帯損傷は判断できないので、病院や整形外科などでは病態の詳細を把握することは難しいかもしれません。
特に小学生の”足首の捻挫”は裂離骨折の発生が多いので、当院ではエコー(超音波画像検査)にて裂離骨折の有無や靭帯組織の損傷程度などを判断しています。
そして、”足首の捻挫”で非常に大切なのが急性期の処置と固定です。
当院では急性期の処置としてアイシングを行います。近年は賛否のあるアイシングですが、正しい知識のもと適切なアイシングを行うことで、腫脹の軽減、痛みの抑制、組織修復促進などを図ることができます。
アイシングに加え、生化学的な処置として微弱電流を用いて患部の化学反応を促進したり、関節のアライメントを確認し、足関節が正しく正しく機能するように調整します。
さらに、足関節の固定は足関節捻挫の回復を考えるうえで非常に重要なポイントとなります。
当院では、組織損傷の程度にもよりますが、靭帯の2度損傷(部分断裂レベル)程度であればキャスト固定(ギプス固定)を7〜10日間行います。
なお、当院のキャストは非常に珍しい素材を使っていますので、特徴を列挙しておきます。
・お風呂につけることができる
・ギプスなのに柔らかい
・白色以外になんと青色のギプスもある
・柔らかいので歩きやすい
・雨の日でも安心して外に出ることができる
・ハサミでカットすることができる
・靴にもよるが、紐履であればだいたい履ける
このような素材を当院では使用しているのですが、この素材は当院が独自のルートで入手しているもので、日本国内では全く流通していません。つまり、このギプスを扱っているのは国内では当院だけということになります。
また、当院では日常生活指導や栄養指導も積極的に行っています。
もちろん、当院に通っていただくことで”足首の捻挫”の回復は早くなる可能性はありますが、さらに日常生活の中でできること、そして栄養管理もしていただくことでより捻挫の回復を早めることができるからです。
例えば、たんぱく質、ビタミンC、鉄、亜鉛は靭帯の成分であるコラーゲンを修復する際に非常に重要です。
ただ、何をどれくらいの量を、どのようなタイミングで摂取すればいいかなど、栄養素としてサプリメントを摂取する場合は、ネット情報は誤った情報が多く、その中に埋もれている正しい情報を読み取ることはなかなか一般の方には判断が難しいです。
さらには、市販されているサプリメントの多くは含有量が少なかったり、摂取目安があまりにも少なかったり、吸収率の悪いものもあります。中には不要な添加物が大量に入っているものもあります。
足首を捻挫した際には、お早めにご連絡・ご相談ください。
先日、14歳の男の子が”突き指”のような症状で来院しました。
話しを聞くと、走っていた際に転倒して、右手をついたときに右母指の第2関節を負傷したとのこと。
右母指は全体的に腫れていて熱感もある。第2関節や第1関節には皮下出血斑が出ていました。
第1関節には動かしたときの痛みはなかったけど、第2関節は屈伸させると強い痛みがみられました。さらに、第2関節の小指側を押すと著明な圧痛がみられました。
患部をエコーで確認し、基節骨という骨の基部尺側(小指側)に折れているようなもの(骨片)を確認しました。そのため、骨折と判断して整復を試みましたが、整復後にエコーで確認しても明らかな変化はありませんでした。
すぐに整形外科を受診できるとのことだったので、患部は固定せず専門の医師にかかってもらいました。
同日にレントゲンを持って再来。骨折部は1.9mmの転位があり、手術も検討するようにと説明されたとのこと。
レントゲンにて骨折部の全体像を把握することができたので、なぜさっき整復できなかったのか?という原因がわかったため、再整復を試みました。
すると、今度は整復と同時に「クキッ」という整復音がしたため、これできれいに整復できたと確信し、すぐにエコーで確認すると、1.9mmもあった転位が0.9mmになっていました。
1mm以下に整復することができたこともあり、そのままアクアプラストという特殊な材料で患部を固定しました。
今回は中学生でしたが、小学生の突き指は8割が骨折を伴っているとも言われています。しかし、子供の骨折はレントゲンだけではなかなか見つけることが困難であり、近年ではエコーの有用性が指摘されています。
ただ、今回の患者さんはエコーとレントゲンの両方が有用であった貴重な症例でした。骨折の全体像がわかることで、受傷機転の詳細もわかり、整復方法もすぐに再考することができました。
骨折を見つけることはとても大事ですが、その後の整復や処置も重要です。
とはいえ、いまだ”突き指”は軽視されがちな外傷の一つです。突き指は、骨折を伴っている可能性もあるということをぜひこの機会に覚えておいて下さい。
そんなに痛みが強くなくても骨折をしていることもあります。突き指をしたら、できるだけ早めに当院までご連絡ください。
”肩の痛み”を訴えて来院された40代の患者さん。
右肩の痛みにともない右腕の外側(前腕外側)にも疼くような痛みがあって、夜も眠れないことがあるとのこと。普段も右腕を上げると痛みが出ていて、寝るときは右腕を下にして寝ることができず困っていたそうです。
来院時、私は問診から触診、徒手検査などを何種類も行い病態を特定していきました。
最近は、最初にこのような問診や検査をはぶくため、的確な病態把握を怠っている院も少なくありません。しかし、岡山市のじゅん整骨院では、症状の回復にはこの病態把握が非常に重要であると考えています。
なぜなら、病態がわからなければ、どのような施術を行わないといけないのか?そして具体的にどう回復しているのかを適切に評価できないからです。
もちろん、回復には個人差があるため、なかなか良くならないケースもありますが、それもこれも的確な病態がわかっていればある程度予測できます。
ちなみにですが、この患者さんの右肩と右腕の痛みの原因は、いわゆる五十肩でした。
一般的に五十肩とか四十肩という病名は江戸時代から使われていて、今では肩関節周囲炎という病名が用いられています。
しかし、この肩関節周囲炎というのも総称であり、その中には棘上筋炎、インピンジメント症候群、肩峰下滑液包炎など様々な病態が含まれています。
また、この患者さんの場合は右腕の外側に痛みが放散していたわけですが、この放散痛の原因も検査によってあらわになりました。
右腕の外側自体に押した時の痛みや筋肉の異常な緊張はなく、ストレッチや筋肉を収縮させるような動きをしてもらっても全く痛みは再現されませんでした。つまり、右腕自体に問題はなかったのです。
そこで、右腕にいっている神経(外側前腕皮神経)が原因ではないかと仮説を立てました。
外側前腕皮神経の元は筋皮神経です。筋皮神経は烏口腕筋を貫いて末梢に至ります。つまり、筋皮神経が烏口腕筋を貫通する部分において締め付けられたり、滑走障害が起こると前腕外側に症状が出ます。
これを踏まえ、右肩を患者さんご自身で挙上してもらったり、腕を後ろへ引っ張るように肩の関節を伸展させたり、さらに内旋という動きを組み合わせたりして、烏口腕筋を意図的に緊張せてみました。
すると、右腕の外側に痛みが再現されました。
つまり、この患者さんが訴えられていた右腕外側の痛みの原因は、烏口腕筋という筋肉が問題となり、筋皮神経を刺激して発生したものだったんです。
このような痛みは、整形外科や病院で行うレントゲンには写りません。MRIでも病態を特定することはできません。重要なのは問診、触診、徒手検査です。これは当院が得意としている部分でもあります。
こうして当院では、患者さんの一つ一つの症状において、その原因を突き止めてから施術を行なっています。
少し面倒に感じるかもしれませんが、病態把握を怠ると症状は良くならないので、当院としては最も力を入れている部分であり、かつ非常に重要なプロセスと考えておりますので多少時間はかかりますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
足首の”捻挫”は、日常生活やスポーツ活動の中で頻繁に発生する怪我です。この記事では、足首の”捻挫”に関する基本情報と、効果的な治療方法について説明します。
足関節”捻挫”の85%は、足首を内側に捻って発生する外側靭帯(前距腓靭帯)損傷ですが、中には他の踵腓靭帯、前下脛腓骨靭帯、二分靭帯、後距腓靭帯、背側踵立方靭帯などの損傷やこれらが合併した重度の”捻挫”となる場合もあります。
また、特に小学生の足首の”捻挫”は注意が必要で、外くるぶしに骨折を伴うこともあるため正確な病態把握が重要となります。
足首の”捻挫”は、歩行やランニング中に踏み込んだときに誤って足首を内側にひねったり、スポーツ中の転倒などが原因となります。また、一般的には段差を踏み外したり、ふとした瞬間にいきなり足首を捻っていまうこともあります。
足首の”捻挫”の一般的な症状には、痛み、腫れ、内出血、荷重時痛および歩行時の痛みがみられます。このように歩行や足首を動かす際に痛みを感じることが一般的です。
しかし、痛いけど歩けるという場合も多いため、足首の”捻挫”が軽視されることもあります。歩けるけどくるぶしが痛い場合はできるだけ早期に適切な処置を受けていただくことをお勧めします。
捻挫を的確に判断するためには、足関節の詳細な解剖学的な知識と画僧検査が必要になります。画像検査といっても、整形外科などでよく行うレントゲンでは靭帯がうつらないため、的確な判断はできません。
当院ではエコー(超音波画像検査)にてどの靭帯がどの程度損傷しているのか?小さな骨片を伴う裂離(剥離)骨折を起こしてないかなど、患部を詳細に検査しています。
基本的には手術をしない保存療法が選択されることが多いです。
足首の”捻挫”の応急処置として患部のアイシングを行い、必要に応じて微弱電流などの物理療法を行います。
なお、病態、重症度に応じて患部を固定します。
固定にはギプス固定、シーネ固定、包帯固定、テーピング固定など様々な固定方法がありますが、病態や重症度によって適切な固定方法を選択しています。
なお、ギプス固定については、近年では長期間のギプス固定は避けるべきとされいて、受傷後早期から装具を着用して荷重とリハビリテーションを行うFanctional Treatmentの有用性がエビデンスレベルの高い論文で証明されています。
しかし、組織修復を開始させるためには最低限の安静期間が必要であり、他の文献では短期間のギプス固定はfunctional treatmentと同等か短期的にはより良い成績が報告されています。
また、ギプス固定を行う場合は、拘縮や筋萎縮など様々なリスクも懸念されます。
そこで当院では、硬化しても柔らかいちょっと不思議なギプス(ソフトキャスト)を使用しています。
固定についての詳細はこちらのページも参考にしてみてください。
> https://jun-seikotsuin.com/cast
ギプス固定の場合、当院では10日間の固定とし、外側靭帯群のみの損傷であれば、初日から全荷重および歩行を許可しています。
当院で使用しているソフトキャストは、ハードキャストに比べて適度な柔らかさがあるため、患部の安静を図りながらもある程度の関節の動きを許容でき、かつ足底部が柔らかいため、荷重しやすく歩きやすいという特徴があります。
捻挫の早期改善には、専門的知識を持って施術(リハビリ)を行う必要があります。関節可動域訓練や弱った筋肉の回復など患者さんの症状によって様々な施術を行なっていきます。
また、早期回復という観点では栄養学的視点が非常に重要です。当院では、靭帯損傷や骨折を伴っている場合は、特に栄養指導もさせていただいています。
”捻挫”の予防には、適切なウォーミングアップ、クールダウン、運動フォームの注意、および適切な靴の選択が重要と言われています。
しかし、最も重要なことは早期に適切な判断と応急処置を受けることです。足首の捻挫は一般的なスポーツ外傷ですが、適切な治療と予防策を実施することで、早期回復と再発のリスクを軽減できます。
足首の”捻挫”は痛みや腫れを伴い、日常生活やスポーツ活動に支障をきたすことがあります。 初期段階で適切な治療を受け、再発を予防することが重要です。 足首を”捻挫”した際はお早めにご相談ください。