Blog記事一覧 > 酸素ボックス | 岡山市・備前西市駅・南区西市 じゅん整骨院の記事一覧

「突き指」という言葉は、軟部組織の軽度損傷から関節内骨折・裂離骨折までを含む、非常に幅の広い病態を指す一般用語です。腫脹が目立たない、あるいは自制内の疼痛であるという情報は、それ単独では骨折の有無を判断するための十分な材料にはなりません。
指先への軸圧・過伸展・過屈曲といった外力は、関節を介して側副靭帯や関節包の付着部に牽引力として伝達されます。この際、組織そのものが伸長破綻する場合は捻挫(軟部組織損傷)としての経過をたどりますが、靭帯や関節包の骨付着部の強度が骨実質の強度を上回る場合、断裂は組織側ではなく骨側で生じ、裂離骨折(avulsion fracture)が生じます。
また、末節骨・中節骨は骨皮質が薄く、軸圧の伝達様式によっては裂離を伴わない単純骨折・不全骨折が生じることもあります。腫脹の程度は主に軟部組織の血流反応・浮腫形成の個人差に依存するため、骨折の有無や重症度と直線的に相関するものではありません。

視診・触診のみによる評価では、骨皮質の連続性や微小な骨片の有無を直接確認することはできません。またレントゲンでも確認できないような小さな骨折が生じていることもあります。超音波画像評価(エコー)を用いることで、以下の点を確認することが可能です。
| 評価項目 | 軟部組織損傷(狭義の突き指) | 骨折・裂離骨折の疑い |
|---|---|---|
| 腫脹の程度 | 個人差が大きく、判断材料としての特異性は低い | 同様に個人差が大きく、判断材料としての特異性は低い |
| 骨皮質連続性(エコー) | 保たれる | 断裂・段差を認めることがある |
| 関節裂隙の左右差 | 軽度〜なし | 血腫・骨片により拡大することがある |

骨折・裂離骨折が確認された場合、整復位の保持を目的とした固定が意義を持ちます。特に側副靭帯付着部の裂離骨折では、固定肢位や期間の設定が関節可動域・安定性の予後に関与すると考えられています。
当院では必要最小限の固定を行い、患部外の関節や筋肉を積極的に動かすことで、固定による拘縮や筋萎縮を最小限に抑える施術を行なっています。

骨折部に対しては物理療法を補助的に活用して、局所の循環・代謝改善・組織修復促進を図ります。
微弱電流(Microcurrent Electrical Neuromuscular Stimulation: MENS)は、生体電流に近い微弱な電流刺激を与えることで、細胞膜のATP産生を促進し、線維芽細胞の活性化・コラーゲン合成促進に寄与します。
低出力超音波療法(Low Intensity Pulsed Ultrasound:LIPUS)は、非常に弱い強度の超音波を断続的に患部へ照射する物理療法で、週に3〜6回20分間照射します。
酸素BOXは急性外傷において非常に多く活用されます。当院でも骨折、突き指、捻挫、肉離れなど様々な症状の患者さんにご利用いただいています。
酸素ボックスについては以下の記事を参考にしてみてください。
https://wp.me/p64E08-YF

組織修復の観点からは、コラーゲン合成に関与するビタミンCやタンパク質、骨代謝に関与するビタミンD・カルシウムなど、栄養状態が組織修復過程に影響しうる因子として知られています。
当院では、普段の食事や活動量などを総合的に考え、必要な栄養素について個別でアドバイスを行なっています。
ただし個々の症例における具体的な栄養介入の要否は、病態評価に基づいて個別に判断されるべき事項です。
「突き指」という主訴に対して、症状の軽重のみで骨折の可能性を除外することはできません。徹底した評価に基づく病態の把握こそが、一過性の除痛にとどまらない施術展開の基軸となります。当院では超音波画像評価を用いた確認を、外傷対応における標準的なプロセスの一つと位置づけています。