Blog記事一覧 > 坐骨神経痛 | 岡山市・備前西市駅・南区西市 じゅん整骨院の記事一覧
以前に病院でMRIまでとり、L5/S1の”ヘルニア”と診断された30代後半の男性。
先日来院され、1ヶ月経っても改善が見られないということから当院を受療されました。
MRIにて”ヘルニア”であったとのことでしたが、”ヘルニア”に関連する理学所見に乏しかったんです。
・反射は正常
・下肢の筋力は、若干低下している筋肉もあったが他は正常
・痺れている領域の感覚の低下はない
・SLR(寝た状態で足を伸ばしたまま上げるテスト)は患側で20度
SLRは顕著だけど、他の神経学的初見に乏しいな…と思いました。つまり、ヘルニアのような所見はあるものの、神経を強く圧迫しているような所見はあまりみられなかったのです。
ちなみに腰の運動痛は前屈痛著名、後屈痛も前屈ほどではないけど痛みが強い。そして座位保持で痛みが増強する。
私は、(これは”ヘルニア”による症状ではない可能性のほうが高いな…)そう思い、同じような症状を引き起こす脊柱管狭窄症の根型、腰部神経根症、ファーアウト症候群、梨状筋症候群などを疑い、さらに理学所見をとっていきました。
すると、梨状筋症候群の所見が顕著にみられたんです。
当然、施術すると即座にSLRは80度まで回復。そして3週後には下肢の症状は完全に消失しました。やはり、病態把握は大切です。
いくらMRIで”ヘルニア”といわれても、中にはヘルニアによる症状ではなく、違う病態による症状が出ていることがあります。
私たちは、クリアな視点で患者さんの症状から病態を把握に努めています。その重要性を再認識した症例でした。
いわゆる”坐骨神経痛”とは、坐骨神経に沿って足に痛みやしびれなどの症状が出るもので、一般的に太ももの裏やふくらはぎに症状が出ます。
つまり、坐骨神経痛とは病名ではなく、”坐骨神経に沿って痛い”という症状を表している名称ということです。例えば、頭が痛いことを頭痛と言いますが、坐骨神経痛も同じことということになります。
そう考えると、坐骨神経痛は症状ということですから坐骨神経痛の原因をちゃんと見つけなければなりません。
坐骨神経に沿った痛み症状の原因には、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間関節炎、腰椎椎間板炎、梨状筋症候群など様々です。
まずは、自己診断せず、専門の医療機関である整形外科や脳神経外科、もしくは整骨院にて専門的な検査等を受けていただくことをお勧めします。
なぜなら、自己診断で誤った判断でストレッチや筋力トレーニング、エクササイズ、マッサージなどを行うと、病態や症状を憎悪させてしまう可能性があります。また、症状の改善が悪くなってしまう場合もあります。
坐骨神経痛を生じる病態は様々です。そしてのその判断には専門的な知識が必要です。
岡山市のじゅん整骨院にも、坐骨神経痛を訴える患者さんが多く来院されています。
当院では問診から触診、徒手検査、そして必要に応じてエコーにて画像検査も行なっており、必要に応じて整形外科や脳神経外科への紹介も行なっております。
坐骨神経に沿った痛みや痺れなどの症状でお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。